2009年09月

2009年09月30日

専ら派遣・二重派遣・グループ派遣


みなさん。こんばんわ。

現行の労働者派遣法の中で、派遣の形態として禁止しているものが

専ら(もっぱら)派遣・二重派遣です。


二重派遣は、派遣元企業に人員を派遣し、派遣先企業の指揮命令下で就労する形態で、その名のとおり二重に派遣を行うことです。


専ら派遣とは、特定の事業所への派遣を目的とした派遣です。
これは、派遣先が一か所だから即専ら派遣に該当するという訳ではありませんが、特定の事業所への派遣に限定して労働者派遣事業を行う場合がこれに該当します。

廃案になった、自民党の労働者派遣法改正案の中には、グループ派遣
に関する規制が盛り込まれてました。

これは、資本関係がある企業間(連結決算関係)の派遣を全体の派遣の8割以内にするというものでした。(割合は、派遣している労働者の労働時間の割合)


民主党のマニフェストについては、この点については、全く触れていません。

このグループ派遣の問題は、意外と大きな問題に発展する可能性があります。


労働者派遣法の改正については、この点も見ていく必要があります。

そして、グループ派遣の制限をした場合の問題点については、また後日書きます。

それでは、みなさん。おやすみなさい。







2009年09月29日

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2009年09月28日

労働者派遣のマージン率

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労働者派遣法改正のポイントなっているのが、マージン率の問題です。


上の図からも、労働者派遣という形態は、派遣先企業から労働者へ払われる賃金とそれ以外の管理費や法定福利費などを含んで派遣料が支払われます。


派遣先企業は、一人当たりの派遣料を知ることはできても、派遣している労働者いくら賃金が支払われているか解りません。

一方、一般的には、自分自身がもらう給与に関しては、わかりますが、派遣元企業が派遣先企業へいくら請求しているか解りません。


このため、不当な賃金控除等を行う派遣事業者によって、派遣労働者に十分な賃金が残らないケースが問題となりました。



この不透明さを解消できるのが有料職業紹介です。

P1010026


有料職業紹介の場合は、直接賃金を労働者へ支払い、紹介先企業には、紹介手数料を支払います。


製造業への派遣が禁止された場合に、有料職業紹介(日々紹介)等が新たな仕組みとして注目されています。


有料職業紹介の日々紹介のビジネスモデルについては、現在スタンダードなものがありません。

いくつか、検討事項はありますが、将来の人材ビジネス業界の新たなビジネスモデルになる可能性を秘めています。













2009年09月27日

「2009年問題」とは何だったのか


みなさん。こんにちは。

前回に引き続き、労働者派遣法のポイントについて紹介します。


昨年の2009年に製造派遣の受け入れ制限を迎えることから、「2009年問題」といわれるようになりました。


具体的には、受け入れ制限期間(3年)を迎えていた企業の対応は、直接雇用にするか、請負へと移行するかの決断を迫られていました。


しかし、昨年9月のリーマンショックにより、世界同時不況に突入することとなりました。


派遣を受け入れてきた、企業が一斉に「派遣切り」を行ったののも、この「2009年問題」が遠因であったと言えます。


現行の労働者派遣法では、3か月のクーリング期間があれば、再度同じ部署で派遣を導入することができます。


いわゆるリセットすることができます。


民主党政権下での、労働者派遣法改正では、原則製造派遣の禁止の方向にありますが、抵触日の問題を含めもう少し経済界、労働側との協議を経て良い解決策を導く必要があると私自身は思います。


この「2009年問題」が背景になければ、これほどの「派遣切り」が行われなかったかも知れません。

いづれにしても、対応が困難な問題ですが、労働者派遣法改正に向けては、考慮していくべき課題です。












2009年09月26日

26業務と複合業務


みなさん。こんばんわ。


これまで、労働者派遣法の改正いついて多く書いてきましたが、すこし目先を変えて現在の労働者派遣法の問題点等について書いていきます。

現行の労働者派遣法の理解なしに労働者派遣法の改正に対応していくことは、困難です。


現行の労働者派遣法では、派遣する職種の制限は原則ありません(ただし、建設、警備等の禁止業務除く)


そこで、政令26業務と一般の業務があります。


政令26業務とは、労働者派遣法ができた要因でもありますが、いわゆる専門性高い職種です。

具体的には、

1号 情報処理システム〜 26号放送番組の大道具・小道具


の職種です。

昨今この26業務で問題になっているのが、複合業務の取り扱いです。

26業務で派遣した場合には、受け入れ制限(抵触日)がありません。

そのため、26業務ということで派遣をおこないながら、実態が一般の業務であるため抵触日が守れていないいうことです。


具体的には、第5号 電子機器操作で派遣をしていても、ゴミ捨て、電話対応、書類整理、お茶くみ等の庶務的業務をさせている場合です。


政令26業務の場合は、その業務と密接不可分政令26業務以外の業務については、1日又は1週間当たりの就業時間の1割以下となっています。


26業務以外の業務が1日又は1週間のうち1割を超えている場合には、一般の職種の派遣と同様に受いれ制限期間(原則1年、最長3年まで)が適用されます。



今後の労働者派遣法の改正で、この26業務の取り扱についても注目してく必要があります。

それでは・・また